家賃の請求が来て、金も無いしコロナは恐いし働きたくもないので、隣町の実家へ寄生しているのだが、何で金が無いのかというと、漫画を描くペースが遅いからである。
田舎のマンションの二階の実家には自分の部屋もないからリビングで寝ている。ほぼプー太郎の暮らしだ。こないだ、赤ちゃんの腕ぐらいある大便が出てトイレを詰まらせてしまった。
リビングの両親に「おいうんこさん詰まってしもたワ」というと親父は絶句。おかんが、デッキブラシで押し!押し!と言うので、ブラシで大便を砕き、やっとこさ水が流れたのだが、今度はブラシの毛と毛の間にギチギチに大便がつまり、サーティワンのチョコクリスピーアイスのような球体になってしまった。「こら緊急事態宣言やで」と震えたが、何度洗っても便が取れないので、そのままガコンとブラシ入れに突っ込んで放置してトイレを出てきた。そんで何食わぬ顔をしていたのだからウケる。
しかし、こんな所業を繰り返していたのでは親も鬱陶しいと思うし、いつ追い立てられるやも分からん。これは早急に漫画を仕上げねばならぬ。奈良へも七話目から八話目まで三ヶ月の間が空いてる。金が無くなるし読者に申し訳ない。とりあえず昨日ふと思い立って、スケジュールを決めた。
自分はこれまで、スケジュール通りに事を運べたことがなく、全ての事を後まわしにして成長してきた。
幼少期から多動癖や妄想癖があり集中力がなく、勉強を早々に放擲してしまい、体育会系の親も全く勉強が出来なかったので、スポーツの道に進むはずであった。しかし習い事の剣道も礼儀やカタが嫌いで挫折、夏休みの宿題は三日前まで手をつけないどころか、手をつけないまま何とかごましてきた。親にも何度か泣かれたが、同時に何回も引越しがあり、友達も居ないし頻繁にいじめられるのであまり追求されなかった。
家では朝からTVゲームをしていたのだが、TVゲームですら進展させるのがめんどくさく、同じところで同じ人を撃ち殺し続けていた。撃つ箇所によって倒れかたが変わるのである。別にそれほど面白みもないが、気がつけば夜で、そのまま中学時代の三年間の夏休みを過ごした。
とにかく時間を速く進めたかった。そんなこんなで、阿呆の高校に入り、大した思い出も無く、後に運だけで大学に合格して行かせてもらったが、その大学すら、単位を取らず寝てばかりいて、中退する始末だった。
勿論、こんな自分のままではいかんと、生まれてからずっと思い続けているのだが、自分と同じようなどうしようもない奴ばかり出てくる小説やら映画を探して観ているうちに、まあこんな奴も居るなら俺も大丈夫や。で育ってしまい、とりあえず他にやる事がないので漫画を練習して、漫画家になったみたものの、だからといって漫画を描くのがとても好きな訳でも無くめんどくさい。
担当の編集者である中川さんは、よく業の肯定やと言うけど、自分が業を肯定して生きてきたからそんな漫画になってしまうので、もう自分の作風を捨てたいな。とずっと思うが、ところで今日の中川さんのブログは良かった。
どの分野にも「おれは芸術家や」って言うのは恥ずいな、と思ってる人は居て、自分は芸術やってる。なんて公に言うと、どこが芸術やねんと他人に突っ込まれる可能性があるので、みな色々な言葉で、自分の俗な部分を隠してしまうのだが、そら皆んな心のどこかで、自分は芸術家で、感性が鋭く、繊細で複雑な心を持っている。と思ってるに決まっていて、さらには評価されて権威になり、金持ちにもなれたらまあ良いよねと思っているに決まっている。筒井康隆が言っているのだからそうだろう。
だから凡夫である自分は「おれは芸術家や」と公言し、色々チャレンジし、影でバカにされ、孤独になる。という基本的な芸術家の道を歩むのが健全だと思っているが、人間の心は複雑なので、「いや〜俺の漫画はB級っすよ」などと言いながら裏では頑張っていますよ。みたいな体をとってしまうのである。
性欲が強い癖に下ネタ苦手です。みたいな嘘と似たようなもんである。
だいたい、Twitterみたいなもんしか、自分の繋がりがないから悪いので、Twitterなんて、各々の、自分はこう見られたいという自意識の流れる川で、ロクな報告がない。そこにはただの電気信号しかない。誰も存在していない。幽霊どもがうだうだ言いたいことを言っているだけだ。
まあええわ。とりあえずこの日記の目標は、頑張っています。と、怠けました。を正直に公開することによって、切迫感と責任感を発生させ、ジワジワと作業ペースを上げることが目標である。
そんで昨日の4月6日の目標であるが、さっそく破綻しネームは完成しなかった。まあええわ。ネームはよく練る必要があるのだ。
それで今日、4月7日であるが、原稿用紙が無いことに気づき、買いに家を出た。ついでに、何となくTSUTAYAに行ってしまって、既にゲオから五本も映画を借りているのにまた五本も借りてしまった。
とりあえず12日に返さないといけない分の映画を三本観て、夕飯を食ってこの文章を書いているのだが、いつもの癖でダラダラ長くなりすぎて終。