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大山の日記未満

日記等

4月25日〜4月27日

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4月25日〜4月27日

4月25日

 朝、絵の練習。
 午前9時、漫画の資料を撮影する為に、おかんを撮影係に頼んで奈良公園の林へ。
 すごい晴れていて、あたたかかった。
 奈良女子大学の後ろを通って、正倉院の辺りへ歩いて行くと、前から松ぼっくりをくわえた芝犬が来た。マスクをした飼い主が取りあげようとしても頑なに拒否しながら歩いていた。
 大仏殿の裏手の林で、写真を撮影。資料写真は、出来る限り「現地」で撮ったほうが良い。その後の作業やリアリティが変わってくる。
 刺々しい落ち葉を身体に刺しながら、鹿のフンにまみれて、ネームを参照しながらぱっぱと写真を撮る。めんどくさい。人が殆どいないので、恥ずかしく無くて良かった。近くで座っていた鹿は、変なモノを見るような眼で見てきた。しばらくすると、離れていった。
 帰りに、大仏殿の前を通ると、ありえないぐらい人が少ない。大仏殿の前の入り口が特別に開いていて、入れたので、たった一人で大仏殿をバックに写真を撮る。こんな事はもう二度と出来ないかもしれない。
 南大門あたりで、若い鹿が「フィーー…」みたいなことを言って近づいてきた。珍しい。一緒に写真を撮る間は動かず、あくびしたり、ジーッとこっちを見ていた。そのあと一応、鹿は眠そうにポケットやバッグの匂いを嗅いで、エサが無いことがわかると黙って去ってしまった。

 そのあと、本屋で、三冊の文庫本を買って、家に帰り、今日は本を読んで過ごすことにした。長閑なもんだ。

 4月26日

 漫画を描いていないと、何かから逃げる夢をよく観る。今朝は中学の頃のヤンキーが追いかけてきた。中学の頃の思い出は強烈だったのか、いつでもアイツらが追いかけてくる。 
 おれは、鉄のクレーンのような、高い所を登って逃げていた。ヤンキーも追いかけてくる。少し太くて粉っぽい、さらさらしたような鉄柱を握って、おれは焦っている。そして、手が滑る。ああ……。
 起きた。
 絵の練習。そのあと計画を変更して、今日も一日中、本を読む日にした。日曜やから、まあええやろと思った。
 『浮雲』を読み終わる。主人公が情けなくて、くすぶっていて面白い。ゴーゴリの『外套』を読んだら、想像以上に面白い話で久しぶりに「おお」と思った。『破戒』も読み出した。

 4月27日

 朝おきて、漫画を描き出す。特筆すべきことも無い日。夕飯のみそ汁が薄かった。絵の練習はこれから。時間があり余って、小説を読み続けられたらええなと思う。大学時代に、まだ現代文学を色々読んどいて良かったと思った。本を読むのは時間がかかる。
 思い出ばなしになるが、大学時代はある私小説作家の先生のゼミに入ることになった。一年の頃で、勝手に決められていた。
 そのときは田山花袋の『蒲団』を読む宿題がでても、興味がなかったので読まなかった。「読んでませんわ」というと「そうか」と別に先生は怒りもしなかった。田宮虎彦の『足摺岬』とかも、それはまあ、一応読んだ。
 しばらくして、小説を書くことになった。赤入れをしてもらった。合宿も行ったけど、ほとんど何も覚えてない。あまりゼミの友達も趣味が合わなかった。
 その先生に最後に話しかけられたのは、別のゼミに上がった二年のとき、階段で一言だけ「おい、小説書けよ」と言われた。
 そのあと手塚さんから「大山くんの小説を褒めてたよ」と言われた。(手塚さんは偶然そのころ大学で授業をしていた)
 なんとなく嬉しかった。それで今、手元に昨日買った岩波文庫の『蒲団・一兵卒』がある。読んでみようと思うて。
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